通夜から葬儀まで

通夜から葬儀までに行われる儀式や作法、用語等の説明をしております。

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[2]仏式の葬儀-葬儀と告別式



葬儀式と告別式

葬儀式は、死者をこの世からあの世へと引き渡す儀式で、告別式は、会葬者が死者に別れを告げる儀式です。本来、葬儀式と告別式は別々に行われていましたが、現在は同時進行に行われることが多くなってきました。
かつては出棺の儀礼後、葬列を組んで葬場に行くのが一般的でありましたが、現代では、その葬列がなくなりました。

弔問客の受け付け

弔問客の受け付けは、第葬儀が始まる30分前から始めます。早くに来た弔問客には、遺族が挨拶に出る必要はなく、式場内などで待ってもらいます。

遺族は祭壇に向かって右側

遺族は、基本的に、祭壇に向かって右側前列に座りますが、席次は式場の構造によって変わってきます。 喪主が柩に一番近いところに座り、以下、故人との深い関係の順に座るのが普通になっています。 祭壇に向かって左側には参列者が座り、柩に一番近いところから関係の深い順に座ります。
式場が狭い場合は、席に着いてもらう人をあらかじめ決めておきましょう。その他の人に対しては、外に焼香台を設け、そこで焼香をしてもらいます。

葬儀・告別式の式次第

第葬儀・告別式の手順は以下のとおりです。
  1. 一同着席
    開式の15分前に、喪主と遺族は席に着く。
  2. 僧侶入場
    接待係が僧侶を式場に案内し、一同は一礼または合掌で迎える。
  3. 開式の辞
    進行係は簡潔に開式を伝える。
  4. 読経
    受戒、引導など、宗派によりさまざまな葬送儀礼が行われる。
  5. 式辞(式文)
    個人葬ではあまり行われないが、社葬などでは、葬儀委員長が故人の経歴などを紹介し、代表して弔意を表す。
  6. 弔辞・弔電
    弔辞は進行係が
    2~3人の弔辞を受け、弔電は、代表的な2~3通を紹介する。
  7. 焼香 再度、読経が始まり、僧侶自ら焼香した後、喪主から席次の順に焼香をする。会葬者が焼香をするときは、遺族は焼香の返礼(目礼)をする。
  8. 僧侶退場
    読経および会葬者による焼香が終わったら、僧侶は退場し、一同は一礼し見送る。
  9. 喪主の挨拶
    喪主または遺族の代表が挨し、簡潔に謝意を述べる。
  10. 閉式後は、遺族・関係者による遺体との最後のお別れをする。その際は、会葬者には別室または外で待機してもらう。

数珠

数珠は本来、念仏を唱えるときに回数を数える用具でした。仏教徒は合掌するときに数珠を用い、大珠(母珠)とその他の子珠からなっており、母珠から房がたれています。 数は百八の煩悩を除く意味から、108個が基本です。略式として、その二分の一の54個、四分の一の27個、六分の一の18個もあります。男性用は珠が大きく、女性用は珠が小さくなっているのが一般的です。

焼香

焼香には、座礼(座って行うもの)と、立礼(立って行うもの)とがあり、香は抹香と線香があります。焼香の仕方は宗派により違ってきます。

●抹香の場合
宗派により回数は違ってきますが、わからないときは1回でかまいません。浄土真宗以外は、抹香をおしいただきます。

●線香の場合
通常は1回で、線香は立てます。浄土真宗は線香を灰の上に寝かせて置きます。

告別式での挨拶

●喪主の挨拶の例(妻)

本日はお忙しいところ、夫の葬儀にわざわざ御会葬くださいまして、まことにありがとうございました。
またご鄭重なご弔意ならびにご香志を賜りまして、厚く御礼申し上げます。
夫は、家督をゆずりまして以来20年、悠々自適のうちにすごしておりましたが、昨夜明け方自宅で眠るがごとくに○○歳の生涯を閉じました。
若い時からさまざまな苦労も味わい尽くした生涯ではありましたが、まさに幸せな大往生ともいえる最後であったことは、妻として何よりの慰めでございました。
夫が晩年を豊かに過ごすことが出来ましたのも、偏に皆様方のご厚情の賜と深く感謝致しております。
子供がまだ幼いというのが、夫の心残りでもあると思いますが、親子で力を合わし、しっかりと生きていくことが、夫の思いに応えていくものだと思っております。
これまで同様のご指導とご鞭撻をお願い致しまして、御礼のご挨拶といたします。
本日はまことにありがとうございました。

告別式の挨拶のポイント

告別式の挨拶のポイントは、会葬のお礼を述べ、故人の最後の様子やエピソードを添えるといいです。
出棺前に挨拶をすることもできますが、いずれにしろ、挨拶は形式にこだわる必要はなく、遺族の率直な思いを表現することが一番望ましいものとなります。

最後のお別れ

告別式を終えると、柩を前に出し蓋を開け、遺族が故人との最後の対面をします。このとき、生花の花の部分だけを柩に入れたりもします。(別れ花)

火葬炉への障害や焼却時の影響を考え、副葬品は柩の中へはできるだけ入れないようにしましょう。また、故人の遺愛品などは木箱の中に入れるなどして、納骨のときに一緒に納めたりしましょう。

柩を運ぶ

柩の蓋を閉めたら、近親者や若い友人の男性に柩を霊柩車まで運んでもらいましょう。柩い釘を打つこともあります。 これは、死者への未練を断ち、別れを告げるという意味が込められていますが、近年では、死霊を封じ込める意味もあるため、行われなくなってきました。

出棺のしきたり

出棺のとき、死者の霊が戻ってこないように、あるいは死は日常とは逆のことという意味を込め、玄関からでなく、日ごろ人が出入りしない縁側などから運び出すしきたりがあります。

出棺の前の挨拶

●喪主の挨拶の例(夫)
本日はご多忙の中、ご会葬賜りありがとうございました。
妻は大変気丈な女性でありましたが、ときに弱い面を持っている女性らしい人間でもありました。
ですが、私や、子供たちが元気がないときは、妻が必ず元気付けてくれたものです。
妻の笑顔が見れていたのも、ひとえに皆様のご支援があったればこそと感謝しております。
今ここに、最後のお見送りまでいただきまして、ありがとうございました。
なお、残された私どもに対しまして、今後とも変わらぬご指導を賜りますようお願い申し上げて、ご挨拶とさせていただきます。
本日はありがとうございました。

供花や供物を辞退する場合

故人の遺志等により供花や供物などを辞退することができます。その際は、受付係りや葬祭業者に伝え、受付前に掲示しておきます。

余裕あるスケジュール

万一、葬儀・告別式の流れに遅れが生じ、後の火葬時刻に間に合いそうにない危険性がでたら、出棺前の最後のお別れがゆっくりできなくなってしまいます。 そんなことにならによう、葬儀・告別式のスケジュールはゆとりをもって組んでおくべきです。

火葬

火葬場に着くと火葬場の職員の手で柩が運ばれ火葬炉の前で簡単な宗教儀式が行われます。火葬炉前でお別れをし、柩が炉に収納されたら、遺族は控え室かロビーで待機します。

火葬許可証を忘れずに

火葬許可証がないと火葬はできません。事前に葬祭業者に預けておくか、喪主が保管し忘れずに携行しましょう。 火葬終了後、火葬場から火葬済みの印を押してもらい火葬許可証が返却されます。火葬許可証は納骨に必要となるものなので、遺骨と一緒に保管をしましょう。

拾骨

拾骨とは、火葬が終わった後再度炉前に行き、骨壷に納めることをいいます。 喪主から故人との関係が深い順に二人一組で一片の骨を箸で取り上げ、骨壷に入れます。地域によっては、一部を拾骨するところと、全部を拾骨するとこがあり、 部分を拾骨する地域で、全部の骨を拾骨したいときは、前もって業者に依頼をしましょう。

分骨するとき

分骨とは、遺骨を生家の墓にも納骨したい、郷里の菩提寺にも納めたいなどの理由により、遺骨の一部を分けることをいいます。 分骨する場合は、葬祭業者に事前に伝え、分骨用の容器を別に用意してもらいましょう。なお、分骨する数だけ火葬場に「火葬証明書」を出してもらい、それぞれの分骨と一緒に保管をします。

火葬後の葬儀・告別式
関東中心に、骨葬(火葬を先に済ませ、葬儀を営む)が全国的に散在しています。 骨葬は、遺体が腐敗する心配がないため、ゆとりを持った葬儀が行われるという利点があります。また、最後の別れはは家族だけにしたいという理由で、骨葬を選ばれることも多くなってきました。

身を清める

身を清める死の穢れ(けがれ)を持ち込み、死が他人に染まらないようにという意味で、火葬場から帰った人は言えに入る前に身を清める習慣があります。
留守番役は、清めの水や塩を玄関先に用意し、火葬場から帰った人が家に入る前に、留守番役がひとつまみの塩を両肩、背、足元に振りかけ、ひしゃくで両手に水をかけます。
キリスト教や、浄土真宗では、死を穢れとはみないので、この習慣はありません。
近年では、死の穢れを強調するのはおかしいという声が高まりつつあり、清めをしないことも多くなり始めました。

即日返しの香典返し

即日返しとは、忌明け後に行う香典返しを、葬儀後に行うものです。 香典の額とは関係なく、返礼品は一律の金額の品物にしますが、香典がとくに高額だった場合、忌明け後に改めて別の品物を贈りますが、香典帳の整理が不要、配送料が不要という理由から、即日返しが定着しつつあります。

心付けを渡す

霊柩車やマイクロバスの運転手、火葬場の係員(公営の火葬場は心付けを禁止)、控え室の係員などに心付けを渡すことがあります。
心付けは任意ですが、出す場合の目安は以下のとおりです。

●霊柩車、マイクロバスの運転手 … 3,000円
●火葬場の係員 … 3,000円~10,000円
●火葬場の控え室の係員 … 3,000円

会葬礼状を準備する

本来会葬礼状は、葬儀・告別式の後に改めて差し出すものですが、近年では、当日受付あるいは出口で手渡すことが多くなっています。
葬祭業者に依頼すれば作ってもらえ、定型のものよりも、遺族が自分で作った文章のほうが、相手に心が通じるでしょう。

会葬返礼品

会葬返礼品とは、葬儀・告別式の会葬者への返礼品のことです。返礼品の内容としては、全体的に500~1000円程度の実用品が多くなってきました。また、商品券も人気があります。

供養の意味の返礼品

会葬者や葬儀を手伝ってくれた人に、「供養品」を渡します。供養品には、他者にお布施をすることによって仏に得を積み、これを死者に振り向けるという意味が込められています。 また、通夜や葬儀のときに会葬者に食事や酒を振舞ったり、お菓子を出したりするのは、死者の滅罪を願ってのお布施の一つで、死者の供養につながるという意味が込められています。

手配は業者に依頼する

返礼品の手配は、葬祭業者に依頼をしましょう。品物ではお茶が多いですが、テレホンカードや電池、ブランド物のハンカチなどもあります。弔問者の数ははっきりわからないので、多めに発注しましょう。

忌中札

忌中札は、不幸があったことを知らせるために門や玄関などに貼る札のことです。半紙に墨で「忌中」と書いて黒枠で囲い、簾を裏返した上に張ります。 しかし、最近は斎場で通夜・葬儀を行うことが多くなってきたことで、忌中札を貼ると家を留守にしていることがわかってしまうため、忌中札を用いることが少なくなっています。

遺族が接待をする


遺族が接待をする還骨法要が終わった後、宗教者やお世話になった人々へねぎらいの意味も込めて、遺族・親族・関係者で宴席を設けます。(精進落とし) 遺族は末席に座り関係者の席を回って感謝の気持ちを伝えます。
僧侶が宴席に出席をせずに帰る場合は、「御車代」とは別に、「御膳料」を包みましょう。

喪主の挨拶

喪主は会食の前に、精進落としの際に、葬儀が無事終わったことへの感謝と、ゆっくりくつろいでほしいという旨の挨拶をします。近親者などに「献杯」の音頭をとってもらいましょう。
故人に奉げるという意味から「乾杯」という言い方を避け、「献杯」という言い方をします。

精進落としとは

精進落としとは精進落としとは、故人の死亡以来お世話になった人々に慰労や感謝する意味で、食事や酒のもてなしをするものです。喪に服していた期間が明け、肉、魚を食べることで通常の生活に戻るという意味があります。

精進落しの挨拶

●精進落しの始めの挨拶の例

昨日の通夜、そして今日の葬儀と初七日まで皆様のおかげで無事終える事ができました。
皆様に暖かくお見送りされまして、母・○○○○もさぞ喜んでいることと思います。
母になり代わりまして御礼申し上げます。
ささやかではございますが、皆様にお食事ご用意いたしました。
簡単ではございますが、お礼の挨拶に代えさせていただきます。
本日は本当にありがとうございました。

●精進落しの終わりの挨拶の例

本日は、皆様からお心のこもったお見送りをいただきまして誠にありがとうございました。
皆様からお慰めのお言葉をいただき、家族一同力づけられた思いが致します。
昨日、今日とお力添えを賜り、さぞお疲れのことと存じますので、このへんでお開きとさせていただきたいと存じます。
十分なおもてなしもできず、申し訳ありませんでした。
本日はどうもありがとうございました。

精進落しの挨拶のポイント

精進落しの挨拶のポイントは、葬儀が無事に終了したことへのお礼を述べ、ゆっくりとくつろいでもらえるように伝えることです。 閉式の挨拶を省略する場合、簡潔にお礼を述べ、お開きにすることを伝えましょう。

忌明

四十九日をもって忌明とされています。忌とは四十九日までのことをいい、この間は遺族はお祭りやお祝い事への出席を控えるなどして、身を慎んでおく期間とされています。 また、喪は、死後一年間をいいます。忌や喪は、周囲が遺族の悲しみを配慮するためのものです。
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